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「自殺したひとがたくさん眠っているのね・・・」湖にドライブにも出かけた時、鮮やかな紅葉を映す湖面を見つめながら寂しそうに呟いた。
「水中に埋没した木々に入水した遺体がひっかり浮かび上がらないって聞いたことがある。」
「死ぬのならそういうのがいいわ・・・死んだ姿なんかひとに見られたくないもの。」ささやくような聡子の声は吹き過ぎる冷たい風にかき消された。
ふとした瞬間に遠くを見つめているようになる聡子の目に不安を覚えることもあった。
が、それもほんの一瞬のことで、胸のうちで波打つ血潮の熱さがすぐにそれを絡め取ってしまった。
2008年5月 6日 (火) 小説 | 固定リンク
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